2022年9月29日
「棚からぼた餅」「一攫千金」
といった美しい慣用句や四字熟語に私たちは憧れ、
自分でも「努力なしに大もうけ」などという共感を呼ぶ
標語を作って座右の銘にする人も少なくないようです。
また、世界各地に「明日できることを今日するな」
という意味合いの貴重な教訓が伝わっていて
古来数多くの怠け者を勇気づけてきました。
私たちが一番悩むのは勉強法ですが、
「棚からぼた餅」勉強法、「一攫千金」勉強法といった
この上ない響きを持つ画期的な勉強法は
果たして存在するものなのでしょうか。
今回はまず「棚からぼた餅」勉強法について
検証していきたいと思います。
そのためにはまず「棚からぼた餅」と「一攫千金」の違いから
見ていかなければなりません。
似たような意味に思えるのですが、大きな違いがあります。
「一攫千金」が少なくとも1回は行動するのに対して
「棚からぼた餅」は待っているだけで全く動くことがないのです。
したがって、動作を表すことばの前にくると、
修飾しているうしろのことばをないものにしてしまいます。
つまり、「棚からぼた餅」勉強法という美しすぎる概念は
勉強という行為そのものを否定することになり、
論理的に成立しないのです。
「棚からぼた餅」勉強法そのものが、内容の検討に入る前に
消えてしまったのは悲しいことですが、次回は
多くの皆さんが期待していると思われる
「一攫千金」勉強法とはどのようなものなのか、考察していきます。