カテキヨースタッフより！

2022年10月29日

フランス文学を専攻するにはフランス語が不可欠である　～小澤先生～

なぜ当たり前にしか思えない長い題がついているのかというと、
ここには涙なくしては語れない私たちが直面する競争社会の真実があるからです。

私が通っていた大学の文学部は、学部生を一括で入学させ、当時は三年次に
専門学科に振り分けるというシステムでした。
したがって、希望する学科にだれでもいけるというわけではなく、人気のある学科は
二年次までの成績順で決まることになります。

私の友人の一人は演劇の研究をしたいと九州から出てきたのですが、演劇科は
ノーベル賞の噂もある高名な作家も卒業した学科で人気があり、友人の成績では
進学できませんでした。

友人が演劇をやるためにわざわざ九州から出てきたのですと抗議したところ、
それでこの成績かね、少し頭を冷やしなさいということで、頭を冷やす効果の
あるらしい東洋哲学科に放り込まれてしまいました。

私は第一志望を英文科にしたのですが、ここは人気があって私の成績では
相手にされませんでした。
第二志望はフランス文学科で、この年はあまり人気がなかったようで空きがあり、
私はフランス文学科に進学することになりました。

第二志望までしかないので、空きがなければ私も東洋哲学の冷たい風に当たることに
なっていたと思われます。
ところが、フランス文学という優雅な響きを持つこの学科にも
予想もしなかった冷たい風が待っていたのです。

どのような風であったのか、次回お話しします。